第七章 能登能楽堂のマクベス~若村麻由美さん秀逸 [舞台]
能登能楽堂の舞台で、若村麻由美さんが
久しぶりに古巣の無名塾のメンバーと共に
「マクベス」に出演。
マクベス夫人の美しさ、妖艶さ、残酷さ、
哀れさを的確に演じていた。
テレビ女優としての認識が若い人には強いだろうが、
鍛え抜かれた舞台女優としての存在感は秀逸。
しなやかに、そして心の赴くままにマクベス夫人を演じていた。
久しぶりに観る伝統的な新劇俳優の芝居。
自然と一体化した能登能楽堂での演出に
心がときめいた。
まるでルネッサンス時代の油絵が立体化し、
動き出したかのような印象。
その絵のような背景の中から、突如馬が動き、
走り出したのにはたまげてしまった。
本物!? もう目が釘付け。
ベテランの仲代さんも若村さんも
台詞が観客の心に届く時間を知っている。
だからこそ若い俳優たちの台詞が
聞こえにくかったのが残念でならない。
シャイクスピア劇ではよく見られる光景だが、
単に技術的な問題なので、いくらでも解決する。
2010-03-19 10:00
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